Shackleton - Freezing Opening Thawing

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  • Sam Shackletonのリリースは毎回イベントだ。なぜなら彼しかあの音楽を作ることが出来ないからだ。Skull Disco、様々なレーベル、刺激的なコラボレーション、そして1時間に及ぶディストピアなコンセプト・アルバムを通じて、彼特有の神秘的なコンセプトにしっかりと根付いた音楽を展開し続けており、民族的リズム、ヘビ使いのようなベースライン、悪魔のようなメロディが全ての作品において一貫して用いられている。最後にリリースした2時間強のボックスセットを機にかつてないほどの沈黙が続いていたが、あの作品はそれに値するほどの大作だった。それ以来、初リリースとなる「Freezing Opening Thawing」ではShackletonが史上最も刺激的で専心的な状態であることが明らかにされている。 最近のShackletonのライブセットを見ている人なら"Freezing Opening Thawing"の鮮烈な音色は驚くことではないだろう。『The Drawbar Organ』でも聞くことの出来た性急な音使いがこの11分間のトラックにも取り入れられ発展させられており、彼ならではのスタッカート気味のハンマービートなメロディを作り出すベースラインによって色付けられている。最近のShackleton作品における延々と広がっていくような感覚でもなければ初期作品でのループによるマッドネスとも異なる新たなアグレッシブ性によってトラックは展開しており、以前よりも儀式的な色合いは少ないがサイケデリック性が増している。 しかし最も衝撃的なことは本作における人工的な感覚である。今回のリリースではサンプリングよりもシンセシスの面に新たな重点が置かれているという話があり、各トラックでは内から輝きを放つ未来的で宇宙的なサウンドが幾重にも重ねられている。"Freezing Opening Thawing"よりもより緻密でありながらシンプルかつストレートな"Silver Keys"には、まるでエイリアンが地球人を拉致しにやってきたかのように崩壊していく眩暈のするようなシンセ音がひしめき合っている。"White Flower With Silvery Eye"では伝統的なShackletonサウンドを聞くことが出来るものの、このトラックでさえ容赦のないサウンドによって仕上げられている。鳥の鳴き声と動物のようなノイズが用いられたこのトラックはまるでジャングルの奥地へと探検しているかのようだ。
  • Tracklist
      A Silver Keys B1 Freezing Opening B2 White Flower With Silvery Eye