Demdike Stare - Testpressing 004

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  • 筆者の考えでは、サンプリングに重点を置いたリズムとノイズの可能性を探し求めるDemdike Stareのプロダクション、そして彼ら自身にとっても、12インチというフォーマットは理想的なものだと思う。アルバムでは彼らのアイデアが薄まってしまう恐れがあるのだが、音楽性を凝縮した濃厚なものを提示するにあたって、シングルやEPにインパクトを綴じ込めるという手段は完璧だと言える。ゆえに、2013年にModern Loveが発表した一連のTestpressing作品は彼らの素晴らしい作品群の中でも突出した存在感を持っている。このシリーズでは荒削りながらも、拷問のようなノイズと焦燥感に満ちたダンスミュージックの間にあるニッチなエリアに新たな視点を持ち込む12インチが展開されている。 リズミカルなドローンが不吉に鳴り響きながらスタートする"Fail"。重低音が作り上げる分厚い壁の中から立ち上がってくるキックドラムがダーティーなリズムと絡まっていき、最終的には泣きそうになるほどの高周波ノイズが加えられ、病んだ世界観を作り出すグルーヴを形成していく。さらに素晴らしいのが"Null Results"だ。引き続き、腐敗したようなジャングルのアプローチが繰り広げられる。これは数年前のHATEプロジェクトや「Testpressing 001」(英語サイト)に収録された"Collision"でも聞くことのできるアプローチだ。狂ったようにブレイクビーツが次々と投下された後、丸々1秒間の静寂が挿まれたかと思うと2倍の勢いになってリズムが押し寄せてくる。捻じ曲がったシンセ音が加えられると、トラック全体が内側から腐っていっているかのようだ。両トラック共に生々しくエグい仕上がりだが、物語性、ダイナミック・レンジ、そして空間に対してDemsike Stareが細心の注意を払うことで、トラックに強烈なインパクトが与えられている。
  • Tracklist
      A Fail B Null Results