Various - StudioR002

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  • インターネットTV局から派生したベルリンのStudio R°より2枚目となる本作は4曲入りのミニ・コンピレーションだ。プレス・シートでは、今回は「既に知られている才能に焦点をあてている」ことに触れていたが、1枚目ほど新鮮さとエキサイティングな感覚を覚えなかった理由が、ある意味ここで説明されているいるのかもしれない。 Soulphictionの"Tempations"は心地よくジャジーなトラックだが、それ以外の要素にはほとんど広がっていっておらず、もし、このトラックがDJのために制作されたものであるならば、終盤で使用されているボーカルはぎこちない展開に感じてしまう。Daniel Stefanikによる"Studio r°"は、もう少し面白いものになっており、ファンキーでフリークアウトしたかのようだ。数回あるクライマックスを跨ぐように素早く放たれるシンセ音とシンバルが鋭く全体に配置されている。逆面では、上記の2曲よりも素晴らしいトラックが収録されている。テンポはゆっくりと進行し、雰囲気は一気に夜の気分だ。Freund Der Familieは本作で最もスローなトラック"Kantine"を提供しており、およそBPM112くらいだろうか、跳ねるコードと厚くスライスされたハイハットを用い、基本に立ちかえったダビーなテクノは、一段落した早朝のダンスフロアでプレイしているDJの食指を刺激することだろう。Doyeqの"Night Park"は少し活発な印象がある。シンセによる重厚でゆったりとした空気を取り入れ、非常に興味をそそる内容だ。アシッドなベースラインが低域で堂々と鳴らされ、エコーの効いたささやき声の中へと、その空気が見事に浸透していく瞬間が時折訪れる。
  • Tracklist
      A1 SoulPhiction - Temptations A2 Daniel Stefanik - studio r° B1 Freund Der Familie - Kantine B2 Doyeq - Night Park
RA