- Mark Henningは新レーベルSwingを始めるにあたって、自身の作品を中心にリリースしていくため、DJプロモーションやA&R作業を一時中断している。"Stash House"は本EPに収録された他のトラック同様、分厚くしなやかなベースラインを土台としている。そこへ重心低めのシンセと解読不可能なボーカルサンプルが繰り返し加えられている。前述のベースライン同様に重たいキックが展開に勢いをつける"Exit Acid"は"Stash House"と非常に似ており、トラックの後半部と間違えてしまうほどだ。その2つのトラックを区別しているものは弾力性のあるベースラインで、曲が盛り上がっていくのに合わせて、そのベースラインも音色を広げて行き、再び元へと戻る展開を取っている。
"James Hughes Blues"ではシンプルかつ蒸気機関のようなグルーヴを前半部に取り入れ、そのグルーヴをキープしているが、結果として、他の収録曲が持っている微細な感覚が幾分か欠けているように感じる。"The Horror"ではJohn Carpenterスタイルの忍び寄るシンセと緊張感のあるストリングスが程よく響き渡っている。派手な装飾はないが、ダンスフロアを確実に沸かすであろうEPだ。
Tracklist A1 Stash House feat. Dejan
A2 Exit Acid feat. Dejan
B1 James Hughes Blues
B2 The Horror