Nina Kraviz - Best Friend (DVS1 remixes)

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  • 昨年Nina KravizがRekidsからリリースしたデビュー・アルバムには、「Pain In The Ass」「I'm Week」といった初期作品からほのめかされていたこのシベリア出身のプロデューサーが持つ豊かな音楽性が証明されていた。その多様性に満ちたアルバムのなかでも、"Best Friends"は際立ってクールで冷淡なムードが落とし込まれた1曲で、その形を無くしたヴォイスと遠くで鳴るようなベルが印象的であった。このトラックをミネアポリスの先鋭アーティストDVS1がリミックスするというアイデアは、見た目上は魅力的ではあるのだが、実際に聴いてみると、ややちぐはぐな印象も拭えない。 オリジナルの魅力は、それぞれのエレメントの不安定さが織りなす繊細なバランスであった。ほとんど幻聴と聴き紛うほどにヴォーカルは不明瞭で、リズムを構成する音色は予測できないタイミングでフォーカス内を出入りしていたし、神経質に繋ぎ合わされたドラムは走ったり止まったりを繰り返していた。このオリジナルに対し、DVS1ことZak Khutoretskyのタフなキックと渦巻くようなシンセというフォーミュラは決して相容れないところがある。両ヴァージョン共に、朝方のベルリンのアンビエンスを狙って作られている。"Forever"ではNaughty Woodによって新たに吹き込まれたヴォーカルを追加しているものの、あまり存在感はなく、"Dub Test"では呻くようなベースをより強調している。午前4時の高揚したフロアーでは間違いなく効果を発揮するリミックスではあるが、こうした機能性に依ったアプローチはやはり予想の範囲内でしかないようにも思える。
  • Tracklist
      A Best Friend (DVS1 Forever Mix) B1 Best Friend (DVS1 Dub Test) B2 Best Friend