The Revenge - Body Fusion

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  • 2000年代の最初の10年を彩ったnu-discoムーブメントの後半を決定付けたトラックがThe Revenge and Craig Smith "The Soul Part II"であることに大半の人々は同意することだろう。Graeme Clarkというアーティストの実像は謎に包まれた雌伏の時期を経て、このトラックで開花したのだ。それ以来、彼は精力的にツアーをこなし、再びSmithと組んで6th Borough Projectとしてのアルバムやエディット・コンピを発表してきた。そして、このスコットランド人はそのオリジナル・プロジェクトへ2年ぶりに回帰を果たし、その経過のひとつとして彼自身のレーベルRoar Grooveを立ち上げている。 彼はThe Revengeとしての活動を始める以前、グラスゴーをベースにしていたバンドDeportivo Street Teamに参加していたが、この「Body Fusion」に収められた4つのアナログ偏重の楽曲群は本来彼の新たなライブ・プロジェクトとして作られたものだ。"Wreck My Love"ではむっちりとしたベース・リフがWord Premiere "Share The Night"を彷彿とさせるブギ・グルーヴ感を醸し出しつつ、ひっそりと流れる女性ヴォーカルとアシッドの明滅がじわじわと表出するとClarkらしい濃密なサウンドが明らかになる。"The Joy"はよりディープだが、ディスコというよりはむしろハウス寄りだ。完成度の高さと言う点では"Wreck My Love"と双璧を成す"Lost Properly"はうなるようなサブベースとコズミックなパッドを組み合わせ、80年代的なニューウェーブ・デカダンを小気味よく表現している。"MWI"ではハイハットとザラついたモジュラー・パルスでエレクトロ・ビーツを援用しつつ、一個のトラックと言うよりはブレイクダウンのような雰囲気を強く放っている。
  • Tracklist
      A1 Wreck My Love A2 The Joy B1 Lost Properly B2 MWI
RA