Philipp Matalla - Lack Of Loss

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  • 昨年10月Prins ThomasのInternasjonalからリリースされたデビュー作では新人とは思えないほどの成熟ぶりを見せつけていたPhilipp Matallaのフォローアップ作はライプチヒのKann Recordsから届けられた。タイトルトラックである"Lack Of Loss"は前作「Space Line EP」のまさに延長線上にあるといってよく、ドリーミーかつスローモーなグルーヴに満たされている。水っぽいサウンドが渦巻くなか、そこに適量のファンクが心地よく落とし込まれている。美しいビートレスの波で締めくくられるこのトラックには、Matallaの才能がはっきりとした形で提示されている。 いっぽう、"Alright"にはタフで鋭いMatallaのもうひとつの一面が覗いている。無骨な枠組みの上に鮮烈なギター・リフを走らせ、その簡潔なグルーヴにBob Dylan "It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)"のサンプルがねっとりとした詩的なムードを与えている。Mix MupとKassem MosseがMM/KM名義でリミックスを提供しており、オリジナルをすっかり換骨奪胎して彼ららしいメカニカルなグルーヴに仕立て直している。挑みかかるようなキックがヒプノティックなシンセ・ラインと絡み、オリジナルとは程遠いロボティックな世界観を見せつけている。
  • Tracklist
      A1 Lack Of Loss A2 Alright B Alright (MM/KM Is Not A Mix)
RA