Xhin - Dark Tiled Landscape

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  • Xhinは(おそらくStroboscopic Artefactsのレーベル・カラーには収まらないであろう)ストレートなビーツを活かすための新天地としてTokenを選んだ。もちろん、そのビーツはストレートなものになっているとはいえ、Xhinの異種混合的なエレメントはこのシンガポール出身のプロデューサーにしかできない、複雑な方法でアレンジされている。 EPのオープニングを飾る"Projection"では、彼のサウンドが持つ個性が依然として失われていないことが窺える。荒波を泳ぐかのようなキックドラムはやがて芒洋とした軟弱なストロークに着地する。彼の作るテクノはストレートな4/4ビーツの枠組みを巧妙に回避しようとしているように見受けられるが、それはリヴァーブのかかったコードとそびえ立つようなパーカッションが完璧なまでに錯乱した嵐を演出する"Projection"のメタリックなジャングルにもにじみ出ている。 EPの他のトラックもまた彼のこれまでの作品群と同様、なんとも分析しがたい個性に満ちているのだが、それでもどこか少しだけ聴きやすさを増しているように思える。"Hunters"は典型的なディープハウスで聴かれるような簡素なスタブをステレオ空間の左右に散らした他にない個性を持ったトラックで、タイトルトラックとなる"Dark Tiled Landscape"は知覚的な攻撃性をいったん緩めて、サウンドをじっくりと絞り出すようなムードを作り出している。"A Different Angle"はまるで心理作戦を仕掛けるかのようなトラックで、そのデジタルなサウンドの行進は、一見アップリフティングな展開に見せかけつつ常に表情を変化させ続けるシンセと対比されてアルバム『Sword』での性急な瞬間を思い起こさせる。
  • Tracklist
      A1 Projection A2 Dark Tiled Landscape B1 Hunter B2 A Different Angle