Limo - Boot Break EP

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  • Mike Dehnert率いるFachwerkから非常に刺激的な一枚が届いた。ミニマルテクノ・ハウスDJに定評のある配信限定レーベルLittle Helpersからもリリース経験のあるイタリア人、Giovanni LimongelliことLimoによる広義の意味でのテクノミュージック3曲、BサイドにはMike Dehnertによるリミックスを収録。 Aサイドに収録されたLimoによる3曲からは、これまでのFachwerkからのリリースとは違う方向性をうかがうことが出来る。"Able to Touch"ではドラムマシンはリズムを刻むためではなく、音素材としてSE的に用いられ、シンセ音は非常に躍動感のあるフィルタリングやLFOを通過し、幾重にも重ねられていく。対を成すかのような空間が広がる"When Is the Day"でも同様の構成・方法論に基づいており、アナログ的な質感で作り上げるサウンドスケープは、ダンスミュージックとエレクトロニカの二極化とは違う視点から見た領域を映し出している。 そして上記の曲で聴くことの出来るシンセサイズの妙をダンスミュージックのフォーマットに落とし込んだ表題曲"Boot Break"では、巧妙に作り上げられたシンセベースおよびリードシンセ、ドラムマシンといった各音素材が有機的に絡み合いタメの効いた力強いグルーブを生み出し、一方のMike DehnertによるリミックスはFachwerkらしい、タイトかつボトムの効いたキックとベースラインとソリッドなハイハットによる跳ねたストレートなリズムに、原曲のボイス、シンセを巧みに織り交ぜ、特にシンセのアレンジメントが非常に秀逸で、シンセとドラムマシンのジャムセッションをコラージュしたかのような、濃厚なファンクネスを感じさせる。 全曲を通して、純度の高いエレクトロニックミュージックが成す音楽の可能性を再認識させうる強度を持ち合わせたEPだ。
  • Tracklist
      A1 Able To Touch A2 Boot Break A3 When Is The Day B1 Boot Break (Mike Dehnert Remix)