Marcus Worgull - Muwekma EP

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  • 仮に「Howling」が2012年のInnervisionsを決定づけるEPだったとしたら、このレーベルから今年に入って初めてリリースされる作品がMarcus Worgullによるものであるという事実は至極納得がいくものだ。つまり彼もまた、ポップ・サイドからのハウスを手掛けているプロデューサーだからだ。DixonとÂmeが運営するこのレーベルからはすでに"Long Way"や"Spellbound"といった作品をリリースしてきているWorgullだが、この「Muwekma」ではPeter Pardeike、Frank Wiedemann、Osunladeといった人々をフィーチャーすることでさらにダンスフロアーへ目を向けているところが目立っている。 Osunladeとのコラボレーションとなる"Reno"は3トラックの中でも飛び抜けて快活な印象を放つ。そのスタッカートするベースラインはトラックの主役を演じており、そのうねる様は蒸し暑い屋上パーティを思い起こさせると同時に、地中海風のサスペンス・ドラマをも思い起こさせる。Peter Pardeikeとのコラボとなる"Salam"はより豪奢なムードで、負けず劣らず印象的だ。膨張し歪んだパッドは7分間のトラック全体を支え、硬質としか表現しようがないシンセ・ラインへと導かれていく。じつに濃密なトラックだが、それでいて威圧的なところはまったくない。 タイトルトラックはかなり抑制されたムードで、その抑制ぶりにおいてこそ特別な賞賛を集めるであろうトラックだ。"Salam"と同様、流麗なメロディは相変わらずなのだが、より空間を生かしていることでWorgullとWiedmannによる魅惑的で淡々としたリズムが際立っている。教会のオルガンがゆがみ、かすかに鳴る熱帯雨林の音はしかるべきサウンドシステムで鳴らせばよりはっきりと聴こえるはずで、それは実に衝撃的であるはずだ。
  • Tracklist
      A1 Marcus Worgull feat. Peter Pardeike - Salam A2 Marcus Worgull feat. Osunlade - Reno B1 Marcus Worgull feat. Frank Wiedemann - Muwekma