British Murder Boys - Where Pail Limbs Lie

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  • テクノ広しといえども、British Murder Boysほどノスタルジアを掻き立てる存在は稀だろう。2000年代初頭にシーンを席巻したバーミンガム・テクノの両巨頭Anthony "Surgeon" ChildとKarl "Regis" O'Connorの2人によるこのプロダクション/DJ両面でのコラボレーション・プロジェクトは結成まもなくしてその実力を遺憾なく発揮している。MuteのサブレーベルLiberation Technologiesから届けられた、オリジナル・リリースとしてはじつに2005年以来となるこの「Where The Pail Limbs Lie」はChildのCounterbalanceとRegisのDownwards以外からのリリースとしてもこれが初となる。 "Dead Sun"にはSurgeonとRegisならではのアグレッシヴさが注ぎ込まれているが、彼らの初期作品に比べればよりメロウなムードを持っている。シンプルだが確実にスウィングするリズムは中盤の短いブレイク以外ではとめどなくトラックを埋め尽くし、ひたすらミニマルに一定のエナジーをキープし続ける。 "In Another Country"もまた違った魅力を持つキラー・トラックだ。ピークタイム・トラックと言うには程遠い120BPMの内省的なムードをキープし続けるこのトラックは、クラブの早い時間帯や朝方にぴったりとはまりそうだ。とはいえ、凡百のテクノ・トラックに比べると遥かに動的なエナジーに溢れており、このBサイドの霞んだムードはこれまで彼らがリリースしたどのトラックとも違う個性を持っている。彼らの新たな魅力が発見できる1枚。