Mathew Jonson - Panna Cotta

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  • ItiswhatitisはもともとMathew Jonsonが所有するレーベルではなかったが、8月にRAがレポートしたとおり、本来の創始者であったSpencer Drennanがその経営権をJonsonに譲渡したため、数多くのミニマルテクノのクラシック・カタログを抱えるこのレーベルは現在では正式にMathew Jonsonの所有となった。かつてJonsonがIIWIIにおいて手掛けた"Typerope"や"Freedom Engine"といった傑作、そしてCobblestone Jazz名義の初期作はどれもファンキーでドライブ感に満ちたものばかりだったが、今回IIWII再始動の第1弾として届けられたのは、こうしたクラシックと同時期に制作されたトラックだという。しかし、その時代性を超越したサウンドは完全なる新作だと言われてもうっかり納得してしまうほどだ。 10年前にJonson本人からCD-Rを貰ったほんのひと握りのラッキーな人を除けば、ここに収められた"Panna Cotta"と"Passage to the Other Wise"という2つのトラックが10年以上前に制作されたトラックだとは気付かないはずだ。"Panna Cotta"での小気味よいシンセ・プログラミングやそのクリスプで整然としたドラムは"Learning to Fly"や"Daze"といったかつてのJonsonにおけるアッパーな一面を思い起こさせる。よりスローでダークなムードを纏った"Passage to the Other Side"はまったく直裁なフロア・キラーと言うべきで、ファットなベースラインは美しく上昇するシンセのテクスチャーによってじわじわと加熱され、沸点を迎えるとともに大爆発を引き起こす。もうこの際、このトラックが10年前に制作されたものであるという事実は忘れてしまったほうがいい。これらのトラックは、正しい時に世に出た。ただそれだけのことだ。