Auji - Conclusion Came to You

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  • DorisburgやGenius of Timeといったアーティストと縁が深いスウェーデンのレーベル、Aniara Recordingsはその軽やかなハウス解釈に反して、その毎リリースはことごとく強力だ。今回、レーベルにとって15枚目のリリースとなるAujiの作品もその例外ではない。東京出身で、元ロック・キッズにして芸大生であるAujiによるサウンドはAniara Recordingsのこれまでのレーベルカラーを踏襲しつつ、さらなる高みを感じさせる。 2つのパートに分けられた"Conclusion Came to You"はルーズで遊びのあるベースに巨大でダビーな雲が覆い被さり、実に巧く対比させられている。パート1でも、ドラムがより繊細かつ分厚く入り込んでくる展開になってもAujiが作り上げたアトモスフィアは決してリズムに埋没せずしっかりとした存在感を放ち続け、サウンド全体としての強度の高さを主張する。パート2ではより滑らかなビートと、聞き取りにくいヴォイスが絡められているものの、全体としてのヴァイブはそう大きくは変わらない。DorisburgとレーベルボスであるFabian BruhnによるAriana remixはよりタフなアプローチではあるとはいえ、オリジナルよりも少しだけタフという程度のものだ。ペースを早め、少しだけダークにしたそのリミックスは成層圏での夜の訪れを連想させる。
RA