Psyk - Distane EP

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  • Psykの新作には入念にデザインされた暖かくシンプルなテクノ・トラックが満載で、どんなサウンドシステムでプレイしても存分に効果を発揮するだろう。"Distane"および"Isolate"には、共に単音のマイナー・コードがサイドチェイン・コンプで加工されたホワイトノイズや活気のあるハイハットで彩られた活き活きとしたリズムパターンと絡められており、きつめのドローンがパーカッションが跳ねる隙間に滑り込んでいる。 "Rndm"は今回のリリースのなかでも屈指のハイライトといえ、繊細にうねるグルーヴとストレートなクラップのパターンがクリエイティブに組み合わされており、Jonas Koppあたりを彷彿とさせる出来だ。"Main"では分厚く低域成分たっぷりのキックに、ほとんど呼吸のような軽やかさを持ったスウィープ・ノイズが浮かんだり消えたりする。EP全体としては、DVS1やBen Klockといった当代的なピュア・テクノ・プロデューサーたちをフォローするような内容だと言えるだろう。 簡潔に言っても、このEP中のトラックはどれも力強さにみなぎっており、そこからはPsykらしい熟練したスタイルと彼のクラシックなテクノに対する情熱が感じ取れる。いっぽう、彼のその鋭敏なプロダクション・スキルがストレートなフロア・バンガーや懐古主義の範囲に収まっているのはどこか勿体ない気もするのも確かだ。今年はじめに彼がFigureから放った"Second Trail"は文句なしの説得力に溢れ、他の誰にも真似できない堂々たるトラックだった。それに比べてしまうと、この「Distane EP」はどこか保守的な傾向に走りすぎているという感も否めないところだ。
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