- "What I Need"というトラックは、妥協を一切排したからこそ成し得る作品だ。Jens Shickedanzはドイツ人でありながらもKenny Laneなるデトロイト風のアーティスト・ネームを持ち、ロウでテクノ的な要素を存分に含んだハウスを手掛けながら地道な活動を続けてきた。その激しいキックや脈動するアラームが配されたオリジナルもさることながら、Le Loupが手掛けたリミックスも劣らず強烈な仕上がりだ。
ここ最近多くのリミックスを手掛けているパリ出身のLe Loupだが、最近彼がEkloからリリースしたEPからも分かるとおり、Le LoupことLeonard Perretはよりディープハウスに傾倒しているようだ。この"What I Need"のリミックスにおいても、彼はバレアリック的なムードを滑り込ませており、フェンダー・ローズや勢いのあるアナログ・シンセのコード、繊細に鳴らされるパーカッションなどが配されている。Le Loupはまさにブレイク間近、といったところだ。