Daniel Avery - Movement EP

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  • Andrew Weatherallといった巨匠たちからも称賛を得るDaniel Averyは、まさしく注目に値する才能だ。さまざまな範囲にわたるプロジェクトを難なくこなしてしまうその優れた手腕はMetronomyやThe 2 Bears、Hercules & Love Affairらに提供したリミックスやJustin Robertsonとのコラボレーションでも証明済みだ。またAveryはfabricでのレジデントをこなしながらロンドンでMatt Walshとともに手掛けるパーティ"unannounced headliner"も展開している。その勢いもそのままに、今度はニューヨークのThrone of Bloodより彼自身のソロ・デビューEPが届けられた。 レファレンスとなる要点は多岐にわたるが、主な成分はスローなニコチンまみれのニュー・ディスコとディープなダブ・カルチャー、そしてふんだんに使用されたヴィンテージ・シンセといったところだろうか。アナログ機材のみで作られた"Flash Light"は泡立つようなシンセの音色が無愛想なブロークン・ビーツの上に終始降り注ぐ。上昇と下降を繰り返す単音のアルペジオ・フレーズはトラックの重心とムーブメントを自在に操り、色彩豊かでありながらもダーティさもしっかり含んだディスコ仕立てといったところだ。その奇妙な二重性は"Light Into Dark"でも活かされていて、ぎこちないアシッド・ベースラインがダークさを醸し出し、同時に繊細でメロディックな煌めきが明瞭さを演出する。 表題曲となる"Movement"は残響を深く残すベースの音色と重ねられたクラップが楔を打ち込み、ダークで捩れた空間のなかで生々しいヴォイスが叫びを上げる。Averyの最大の庇護者でもあるセイバー卿ことAndy Weatherallは"Movement"のリミックスを買って出ており、静謐ながらもギラギラとした感覚を秘めたバイカー・ディスコに仕立ててみせている。