Cassegrain - Plate EP

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  • ギリシャ出身のAlex Tsiridisとドイツ在住のHuseyin Evirgenの2人によるプロジェクト、Cassegrainの本領が発揮されるのは彼らがいわゆる変テコなトラックを手掛けているときだ。少なくとも、彼らが最近M_Rec LTDで展開していた比較的保守的なメロディを配した作品は、彼らがこれまでの数年間Prologueで展開してきたダーク・テクノ同様、さして私の個人的な興味をそそらなかった。アテネに設立された新レーベルであるModal Analysisから届けられた彼らの新作「Plate EP」はしかし、彼らの実験精神が実に良好なバランスで詰め込まれた作品に仕上がっていると言えよう。共に前のめり気味のグルーヴで疾走する"Plate#1"と"Plate#2"ではハイハットその他の音色がけたたましくぶつかり合い、とりわけ前者のトラックは無愛想かつスムーズなグルーヴでおよそ9分近く引っ張りつづける。しかし、このレコードで最も出色の出来と言えるのは"Plate#2"だろう。ここでは、鋭くシンコペーションするリズムにまるでガラスが割れる音をスローモーションにしたようなサウンドが散りばめられている。その音色の正体がなんであろうと、ヘッズの心を鷲掴みにすることは確実だろう。Kangding Rayがリミキサーに起用されていることは一見話題集めのためにも思えるかもしれないが、そのサウンド自体はさして目新しい要素はないかもしれない。彼が手掛けた"Plate#2"のリミックスは彼らしいソリッドな手腕が感じられる斜行気味で敏捷なグルーヴに仕上がっているものの、Cassegrainのオリジナルにおける堂々たる逞しさほどは強い印象を残してはいない。