Bok Bok - Your Charizmatic Self

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  • Bok BokことAlex Sushonは、自身の音楽をリズム&グライムと呼んでいる。レコーディング環境が、作品に及ぼす影響について、熟考を重ねてきた彼は、最近リリースした片面プレスのトラック"Melba's Call"のカバーにおいて、その実例を提示しており、本作「Your Charizmatic Self」でも中核を成す作品となった。どういう風に捉えたとしても、実際のところ、このサウンドはファンクだと言っていい。正確には、酩酊感に溢れる21世紀のフューチャー・ファンクだ。 EPとしての文脈で提示された"Melba's Call"のサウンドは、変容可能な性質をより一層含んでいる。Little Dragonを現在に蘇らせたかのように、Kelelaの控えめで甘く薫るボーカルは、Janet Jackson時代のJam & Lewisの作品を彷彿とさせる。"Howard"では、ファンクネスにどっぷりと浸り込み、細かく振動するグルーヴが、電気椅子に縛り付けられているかのように痙攣している。そしてビートレスのインタールード"Greenhouse (Day)"にて、Sushonはアクセルから足を離し一呼吸おいた後、続く"Funkiest (Be Yourself)"で、焼け付くようなシンセとベースラインが、大木さえもなぎ倒すほどディープに突き進んでいる。 リズム&グライムを最も明確に表明しているのは、格式ばったリズムと捩れたコード、そして洞窟にいるかのようなベースを用いた"Greenhouse (Night)"だろう。その後に"Foxtrot"が続き、力を押さえつけ、洗練さを増したインストゥルメンタル・バージョンの"Melba's Call"でラストを迎える。「Your Charizmatic Self」には、革新と興奮をもたらす使命の下に繰り広げられるプロデューサーの意図が鮮烈に描かれている。
  • Tracklist
      01. Melba's Call 02. Howard 03. Greenhouse (Day) 04. Funkiest (Be Yourself) 05. Greenhouse (Night) 06. Da Foxtrot 07. Melba's Call (Instrumental)
RA