- ロシアテクノ史のミックス
- ロシアのエレクトロニックミュージックの大部分は、その国外では罪に等しいほど見過ごされてきたが、今、それが変わりつつあるようだ。近年、国境を超えて響き渡るような音楽を生み出すロシア人プロデューサーのニューウェーブが起きている。そしておそらく、その中でも最も興味深いアーティストは、Buttechno名義でレコードを発表する多領域アーティストPavel Milyakovだろう。Milyakovは2010年頃、Midnite Cobrasというパンクバンドのメンバーとしてミュージシャンとしての活動を開始した。その後、彼はロシアの郊外の街を拠点とするエレクトロニックアーティストのコミュニティ、Johns Kingdomを立ち上げた。「しばらくしてから、俺は自分が24時間・週7日、ずっと音楽を作り続けていたいんだってことを自覚した」と、彼はINRUSSIAに寄稿したエッセーの中で綴っている。以来、彼は自由で独特な「音楽言語」を築き上げ、凶暴なテクノやエレクトロから、アンビエントのブレイクス、ギタードローンまで、様々なサウンドの間を漂ってきた。彼はこれまでにThe Trilogy Tapesやモスクワ拠点のGOST ZVUKといったレーベルからトラックをリリースしているほか、ロシア人ファッションデザイナーGosha Rubchinskiyのランウェイショーの音楽も担当している。
Milyakovが受けてきた音楽的影響は多岐にわたり、本人によると、日本のノイズからミュージックコンクレート、そしてサイケデリックロックバンドSpacemen 3と実に様々だ。しかし当然ながら、母国ロシアで早くから活動をしてきたテクノアーティストたちに、彼は深く感謝している。RA.631は、その見過ごされてきた系譜へのイントロダクションである。Milyakovは本人は今回のポッドキャストについてこう説明する。「’95年から現在までの、昔や今のヤバくて無名のプロデューサーや、とても才能がありながら正しく評価されてこなかったミュージシャンたちによる、ロシアのテクノの歴史をレペゼンしているんだ。」
TracklistDJ Kompas Vrubel — Manjerok
Lazy Fish — Fluid 3
Motor — Track 12
Lazy Fish — Fluid 2
Motor — Track 10
Roma Zuckerman — Materia 606
Rodion Stankevich — viet picikato
Roma Zuckerman — sticks in the head
Roma Zuckerman — destroit
Shadowax — a&b
Nocow — hold u tight
Roma Zuckerman — spot
Kuzma Palkin — proper sauna chill
Motor — track 5
Kuzma Palkin — 21-04-DeepTX
DJ Kisloid — wicked electronic
Chuk & Gek — Elik
XuMuk — another day