- オレゴンの海岸線から届く、幻影フォークとエレクトロニックアンビエンス
- Grouperこと本名Liz Harrisは、あまり手の内を見せない人物だ。初めてのショーは楽屋からパフォーマンスしたり、それと似たような難読なスピリットが彼女の作品にも現れている。『A Dead Deer Up A Hill』やセルフリリースした『A I A』シリーズなどの初期の重要作品は、タイムレスなポップソングをキラキラと光るアンビエンスに浸した内容だった。一方、2014年発表の『Ruins』やKrankyから来週リリースされる『Grid Of Points』は、(ポルトガルとワイオミング州それぞれの)レジデンシー中にピアノと4トラック録音機がある小さな部屋で即座に作曲しレコーディングされたもので、そこには霊のような何かを感じとることができる。Harrisはこの新しい作品を、”物がなくなった後の残されたスペース、登場人物が立ち去った後のステージ、中心柱の見落とされたくぼみ“のようであると説明している。
Harrisはオレゴン州に位置するアストニアの沿岸で静かな生活を送っており、ハンドメイドの限定版レコードを作るために友人を雇っているという。両面ポストカードにインスパイアされたというこの彼女のミックスは、直近のコミュニティの音楽を多く取り入れており、近しい友達のトラックや、Roy Montgomery、Jefre Cantu-Ledesma、Valetといったコレボレーターのトラックをフィーチャーしている。全体的には教会にいるような雰囲気が漂い、神聖な合唱音楽やTerry Riley風のパイプオルガンで溢れている。また、Grouperの音楽をまるで友達からの秘密のメッセージであるかのように感じさせる、捉えがたいジェスチャーやシンボルが含まれている。
TracklistJane And Barton - It's A Fine Day
Flying Saucer Attack*Roy Montgomery - The Whole Day
Roy Montgomery - Rainbird feat. She Keeps Bees (forthcoming 2018)
Joanne Robertson - Black Moon Days
Valet - Fire
Cyrillus Kreek (Eesti Filharmoonia Kammerkoor) - Psalm 104
Le Mystere des Voix Bulgares - Kalimankou Denkou (The Evening Gathering)
Tashi Wada with Julia Holter - Untitled (Live at The Lab, SF)
Maxwell Croy - Will-o'-the-wisp (Reprise)
Fint Tilsammans - En Aha-upplevelse
Durutti Column - Opera II
Coby Sey - Seed (Our Cells Meet)
Crescent - Philicorda Loops (Excerpt)
Jefre Cantu - CONVERSATIONS WITH MYSELF 5