RA.524 Boys Noize

  • Published
    Jun 13, 2016
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    138 MB
  • Length
    01:00:12
  • ドイツ人アーティストが見せる別の一面
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  • エレクトロハウスの押し付けてくるようなサウンドに対して様々な意見があるかもしれない。しかし、あの特大サイズのビートが現代の音楽スタイルに影響を与えたことは否定できない。同ジャンルで人気だったアーティストの多くが2000年代後半の全盛期から失速しフェードアウトしていく中、持久力と適応能力の高さを証明してきた者がいる。Boys NoizeことAlexander Ridhaはまさにそのひとりだ。以前、”& Down”のようなトラックがメインストリームのフェスティバルで必ずプレイされていたが、最近の彼はRobert Johnsonのパーティーに出演している他、Boysnoize Recordsからディープテクノの12インチをリリースするようになっている。彼はSkrillexのようなアーティストとコラボレーションしている一方で、Randomer、Anthony Naples、I-Fの楽曲をミックスするなど(英語サイト)、初期作品の絶え間ないエネルギーを違うスタイルにつなぎ合わせようとしていた時期もあった。 Ridhaの最新アルバム『Mayday』には、デビュー作『Oi Oi Oi』を彷彿とさせる、ビルドアップとブレイクによる激しい展開が収められている。しかし、その音色はスタジアム級のバンギンなサウンドから離れ、クラシックなEBM、エレクトロ、テクノへと移行している。1時間に及ぶ今回のミックスでもそうしたサウンドがしっかりと収められている。しなやかなビートを一貫してミックスするRidhaのディープな選曲を聞けば、彼に対して懐疑的な人でも驚くのではないだろうか。 近況報告をお願いします ニューアルバム『Mayday』をリリースしたばかりで、ルールにとらわれない変わったリリースイベントを行っている。昨日はオッフェンバッハにあるRobert Johnsonで4時間セットをやった。すごく音のいい小バコで、DJブース越しに昇ってくる太陽を見ることができるんだ。今はベルリンに戻ってきていて、新しいライブショーの準備をしている。バルセロナのSónarで初演を行う予定だ。 ミックスの制作環境を教えてください ベルリンのホームスタジオで2016年の3月にレコーディングした。CDプレイヤーとミキサーを使った他に、ヴァイナルでもプレイしたよ。 ミックスのコンセプトについて教えてください 今回のミックスでは最近と昔のレコードを使っている。クラブでDJするときにプレイしているものだと言えるかな。みんなとは違うレコードをいつもプレイするようにしているんだ。安易なハウスやテクノのレコードにはうんざりしている。インダストリアルの新しい流れや、僕がインディテクノって呼んでいる流れがあって、すごく気に入っているんだ。毎週ヴァイナルを買って、そういう新しくてリアルなものに乗り遅れないようにしている。 5月1日にベルリンで行ったパーティーはどうでしたか? 街中にサウンドシステムを組むには打ってつけの機会で天気も最高だった。パフォーマンスをメインに行った場所がクロイツベルクにあるオーバーバウム橋の裏手付近で、そこへサウンドシステムを持っていったんだ。かなりDIYだったよ。僕が90分プレイしたら、ご丁寧に警察がやって来て音を止めるように言ってきたんだ。映像を見てもらえば分かるように、雰囲気は尋常じゃなかったけど、同時にとてもピースフルだった。体制と反体制が入り乱れた、平和と混沌を祝う素晴らしい1日だった。 あなたはメーデーに参加し続けていますが、時間の経過と共にこの日の政治的な姿勢が変化してきたと思いますか? 全体的な姿勢は変わっていないと思う。5月1日は今も僕たちが暮らす体制に対して意思表明を行う日であり続けている。でも暴力や激しさの度合いは減ってきていて、以前に比べて、強硬派のためのものではなくなっている。それに最近はノンポリの人たちがたくさん増えているし、旅行者もたくさんいる。それは、ベルリン全体に対する関心がここ数年で高まっていることに影響を受けていると思う。それほど政治色が強いイベントではないと感じる人もいるかもしれないけど、実際に街に繰り出して、メーデーとこのムーブメントを支持することで、人々が意思表明を行っていると僕には感じられるんだ。 現在の巨大資本主義や文化資本主義、それに、ますます二極化が進んで、どこに行っても体制に従順な人が増えている社会では、メーデーのような日が依然としてとても重要だと思う。独善的な体制や業界以外で生きていくことが難しく、自由に生活することさえ許されないような状況には立ち上がって声を上げるべきだ。そういう意味でメーデーの精神は変わっていないと思っている。 今後の予定は? 今年の夏はヨーロッパで大規模なツアーがあって、新しいライブパフォーマンスを行う予定だよ。この数か月はその準備を進めていたんだ。あとは、Oliver Stoneの新作映画『Snowden』で担当している音楽を仕上げているところだ。Boysnoize Recordsから素晴らしい作品がリリースされる。Djedjotronicの新作EPが控えているし、SCNTSTはニューアルバムを仕上げたばかりだ。Black MerlinのEPもリリースする予定だよ。
  • Tracklist
      Voitex - Eremit An-i - Save Us Pankow - Das Vodkalied Tzusing - No Primordial State Elec Pt.1 - Moonoo Esplendor Geometrico - Rotor (1988) Powell - Club Music (Ancient Methods' Körpersäure 91' Remix) Prostitutes - Cuyahoga Frankenstein Shark Story of the Century Black Merlin - Burn It Greg Beato - Worship These Balls An Ultimate DJ - Sondages Absurd - Der Akt Privacy - Apex Predator J Choirboy - Fantazia User - Untitled Four Legs - Shark Burglar Tom - Arrabiata Nitzer Ebb - Let Your Body Learn (Boys Noize Edit) Sleeparchive - Track 3 DAF - El Que (Boys Noize Edit) DJ Bone - Change Random Relations - The Suspects
RA