RA.496 Len Faki

  • Published
    30 Nov 2015
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    164 MB
  • Length
    01:11:18
  • Berghainのレジデントによる光沢のテクノ
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  • Len Fakiにとって、テクノとは単純なものだ。「俺に言わせると、一番重要なのはクオリティとプロダクションだね」と、彼はClubber.rsのインタビューで語っていた。「それが背景に追いやられてしまって、キラキラとしたショウと化してしまうと、それはもう現実ではなく幻想だと思うんだ」。そんなFakiは制作においてもDJプレイにおいても、シンプルを好む。今週のRAポッドキャストがその良い例だ。同ミックスでは最低限の音のみが活用され、ひとつひとつのハイハット、メロディー、ベースラインが必要なときだけ放たれている。Fakiは音色をタイトに制御し、フィルターで音を加工し、センス良く選曲し、全体の緊張感を高めている。 Fakiのスタイルのルーツは90年代半ばまで辿ることが可能だ。シュトゥットガルトでロックやパンクを聞いて育った彼は、友達を通じてテクノと出会い、90年代後半から2000年代の前半まで、DJ La Monde名義で自身のレーベル、MonoïdとFeisから作品を発表していた。しかし警察の圧力によりシュトゥットガルトのクラブ・シーンは崩れて行ったため、2003年にFakiはベルリンへと拠点を移動。そこで、オープンしたてのBerghainでレジデントDJのオファーをもらった。「当時、誰もこのクラブのことを知らなかった」とFakiは、その後前代未聞の人気を博すことになるクラブについて語った。Berghainの噂が各地へと広まっていくと、Fakiや、Ben Klock、Marcel Dettmann、Marcel FenglerといったレジデントDJたちも世界的に注目を集めるようになった。2007年には、"Mekong Delta"というテクノ・ヒットも飛ばし、この頃自身が運営するFigureとPodiumといったレーベルからDJ好みの作品を多数出していたこともあり、彼は高い評価を得た。それ以降も活動の仕方は変わっておらず、2015年には巨大ヒットとなった"Basic Pain Procedure"のリミックスや、Ostgutからの『Basement Trax, Vol. 2』といった作品を発表し、直球でありながらも新鮮さのあるサウンドは可能であることを証明した。 近況報告をお願いします この質問を答えている今はアメリカツアーでロサンゼルスにいるんだ。今の所凄く楽しい。あとはロス、サンフランシスコとメキシコシティが控えている。 このミックスの制作環境を教えてください ベルリンの自宅で録音したんだ。家のDJ環境としては、3台のCDJとDJM 900、そしてPioneer RMX-1000だ。このミックスでは、RMX-1000のエフェクトは少ししかかけていないけど、トラックによってはネタやドラムを追加して違ったグルーヴにしてみた。実は最近家のDJセットでプレイしていなかったから、久しぶりで楽しかったよ。雲のない、少し肌寒い9月の夜にRECしたんだ。俺は昔から夜型なんだ。誰からもメールや電話がこない深夜は凄く自由な気持ちになれる。空気は透き通ってるし、外は静か。スタジオワークは夜が一番やり易いんだ。 ミックスのコンセプトについて教えてください 上で言ったとおり9月に作ったんだけど、フェス・シーズンが終わって、より幅広いミックスにしたいと思ったんだ。ピークタイムのミックスではなくて、一晩のクラブのオープンからクローズまでのフィーリングを、短いミックスに詰め込んでみた。少しロウなスタートから、どんどんと盛り上がっていって、最後はスムースにフィニッシュ。全てが一貫しているものにしたかった。家でも車のなかでも聴けるもの。ホットな曲を混ぜただけじゃなくて、全体的に情感を想起させるようなものになるよう曲を繋いだ。今後リリース予定の曲や、リリース予定のない自分のエディットも入れておいたよ。 あなたはシュトゥットガルトのDJ、Marco Zaffaranoに影響を受けたと最近話していました。彼のセットのどういう所に魅力を感じましたか? 90年代初頭、Marcoは俺が通っていたクラブのレジデントで、音楽業界に関わるきっかけになったのも彼だったんだ。当時俺は凄く若くて、この世界にとても興味を持っていた。彼を見ていて、クラブにとってレジデントDJがどれだけ大切な存在か解ったんだ。彼がプレイしているときは安心できた。それ以来、レジデントDJはクラブにとって大切だと思うようになったんだ。必ずしも皆がそう考えてるわけではないし、そうではないクラブもあるけどね。 最近のお気に入りのDJは誰ですか? これにはとても難しい。今年は良いセットをいっぱい聴いたからね。じっくり考えたんだが、ひとり挙げるとしたら、Jeroen Searchのライブには驚かされた。素晴らしいセットで、終始のめりこんでいたよ。インスピレーションを受けたね。 今後の予定は? クリスマスや大晦日のツアーなど、年末にかけて楽しみになギグがあるね。年が明けたらゆっくり休日を過ごして、忙しかった今年を振り返ってるだろう。今年はとても良い年になったよ。制作も沢山したし、進むべき方向に進めたと思う。レーベル運営の面でも。 来年にはいまのところ2作のリリースが控えている。ひとつは、今年作ったけどまだリリースされていないリミックスを集めた『Hidden Objects』。これはリリースを元々予定していなくて、自分のために実験的に作った楽曲なんだ。それまでやっていない方向性を試してみたんだがとても楽しめた。Scuba、Slam、Philippe Petitらの曲のリミックスなんだが、原曲とは全然違う曲になっている。凄くディープなんだ。聴けば解るだろう。その次は春にリリースする、レーベルメイトRegalとの共作だ。友人と一緒に制作するのは楽しいし、ふたりのアイディアやビジョンを合わせるのはとても興味深いプロセスだった。この作品にどういう反響があるか、楽しみだよ。
  • Tracklist
      Setaoc Mass - Planet Earth Heiko Laux & Steve Rachmad - Politeness Protocol Maurizio - Domina Nicole Moudaber - She Wears The Pants (Shinedoe Remix) Alan Fitzpatrick - Tribe Slam - Convolute (Etapp Kyle Remix) BNJMN - Berth (Eduardo De La Calle Remix) Antigone - Astragral (Len Faki Remix) Marcel Fengler - Trespass (Aubrey Remix) Jeff Mills - Approching Moon Orion - Patos Avion - Sin (Distant Echoes Remix) Len Faki - Street Dub Roman Poncet - Suce Ma Dub Truncate - Culture DJ Deeon - Freak Like Me TWR72 - Opticus Bemjamin Damage - Cosmonaut Setaoc Mass - Solo (Part 2)