- DozzyとNuelによるネクストレベルな音楽旅
- ソロ名義、またデュオのAquaplano名義を通して、Donato DozzyとNuelが発表してきたテクノにはコズミックなドラマ性がある。彼らのクラブ・トラックでさえどこか意味深な壮大さがあり、リズムと音という言語を通じて存在の意義を自問しているかのような、アブストラクトな楽曲が多い。彼らのAquaplanoプロジェクトは短命であり、同名のレーベルから出した12インチ数枚と、高値がついた人気EP2枚(のちにSpectrum Spoolsよりリイシュー)をリリースしたのみであった。ところが、今年Aquaplanoは復活しており、現在アルバムを制作中であり、今後DJやライブも控えているとのことである。
この濃厚で謎に包まれた今回のミックスでは、DozzyとNuel(Voices From The LakeのNeelとは別人)が彼らの音世界へとより深く連れて行ってくれるが、その内容は想像の範疇を超えたものになっている。様々な時代、大陸、文化を横断するRA.465には、幅広い分野の人物(Pink Floydの初期のフロントマンSyd Barrettから、20世紀を代表する神秘主導者George Gurdjieffまで)が登場し、彼らの作品と同様に畏怖の念を抱かせるミステリーに溢れている。
まずは近況報告をお願いします。
5年ほど別々の活動をしていたけど、ようやく再結成したんだ。
ミックスの制作環境を教えてください。
いたって普通の日を過ごしながら、ランチを食べて、影響を受けた音楽の話をして、ワインを飲んで、レコードを聴いて、それをしっくり来る順に並べたんだ。
ミックスのコンセプトについて教えてください
コンセプトは、僕らが聴いたとおりの順で曲を並べることと、自分たちのルーツを表すことだった。
Aquaplanoについて教えてください。最初に共作をすることになったきっかけは何だったんですか?今回このプロジェクトを再開した理由は?
Aquaplanoは友情から生まれたプロジェクトだったんだ。僕らはよく音楽の話をして、音楽を聴いていて、そのうち遊びで制作するようになった。2006年に僕らは出会って、イタリアのSan Feliceでその1年後にまた会って仲良くなって、そこで最初のAquaplanoのEPを制作したんだ。1日1トラック作って、4日で完成した。プレスしたかったけどステッカーを作るのもタイトルを決めるのも面倒だったから、何も無い真っ黒のレコードにした。とても楽しかったからすぐに次のを作る話をして、2007年に真っ白のレコードができた。
その後はお互い自分たちの活動に専念していた。2014年に、オハイオ州ClevelandでSpectrum Spoolsを運営しているJohn Elliottにそのときのセッション音源をアルバムにしたいと言われて、このプロジェクトを再開することにしたんだ。
このコラボレーションはなぜ上手くいくのだと思いますか?
僕らの間には特別な絆があって、それは音楽だけじゃなくて人生そのものでもそうなんだ。ふたりで制作するのはとても楽しいし、絶対にひとりでは得られない結果が生まれるんだ。
今後の予定は?
次のアルバムが出来ているよ。去年のAtonal Festivalでのパフォーマンスの音源なんだ。
TracklistMichael Naura - Indira
Total Art Of Percussion - Wuhan Wuchang
Iva Bittová - Fragment 1
John Fahey - The Fahey Sampler
Syd Barrett - Golden Hair
Moondog - Oasis
Cults Percussion Ensemble - Circles
Battiato - Sequenze E Frequenze / Aries
Third Ear Band - Air
Nico - Win A Few
Médico Doktor Vibes - Diska Limba Man
G.I. Gurdjieff - October 14, 1949