RA.442 Tin Man

  • Published
    17 Nov 2014
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    155 MB
  • Length
    01:07:35
  • エレクトロニック・ミュージック界の人気アウトサイダー
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  • Johannes Auvinenはエレクトロニック・ミュージックの世界で異彩を放っている存在だ。Tin Man名義でリリースしてきた7枚のアルバムを聞いてみればわかるが、彼の作品にはテクノやハウス・トラックと一緒にアンビエントやクラシックを追究した楽曲も収録されている。DJに毛嫌いされたりもするが、彼の楽曲群の半分には、Auvinen本人のディープでどこか気だるいヴァーカルが登場しており、これは彼にとって重要なことだと彼は語っている。ダンスミュージック・アンダーグラウンドに所属するアーティストではあるものの、彼はポップやメインストリーム・カルチャーに受けてきた影響も隠そうとはしない。他に影響を受けたものとして彼が挙げるのは文学であり、これまでアルバムを制作していくなかで、Jorge Luis Borges、William Burroughs、F. Scott Fitzgeraldといった作家の作品を吸収してきたと語る。そしてRoland 303は彼の作品で重要な役割を果たしており、2012年作『Neo Neo Acid』などが良い例だが、彼の作るアシッド・ラインは耳障りになることなく、ソフトに鳴り響く。「ベルリンとかに引っ越して、鏡に写った自分のような人々を路上でみたくなかったんだ」と、今年3月に公開された特集記事で、彼の周りの仲間がどんどんロンドンやベルリンへと移っていくなか、カリフォルニア育ちのAuvinenがウィーンに拠点を移した理由を語った。「成功しようと苦労している、インディペンデント・エレクトロニック・ミュージシャンたちを」 彼の最新のアルバム、『Ode』では、ポスト・レイヴのシーンを彼なりに熟考した、鬱々としたインスト・テクノ・トラックを7曲収録しており、ヴォーカルバージョンも同封している。今回のAuvinenの70分間に及ぶミックスでも、このダークなスピリットは現れており、 沈思にも、祝福にも相応しい内容になっている。 まずは近況報告をお願いします ここ数ヶ月はAcid Testからリリースした『Ode』のツアーであちこち廻っていたんだ。ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ピッツバーグ、ニューヨーク、メキシコシティ、シカゴ、ベルリン、グラーツ、ロンドン、アムステルダム、モスクワ、そしてウィーンでプレイしたんだ。それぞれの街では色々な人とコラボレーションをすることができた。とても楽しかったが、今年の夏に受けた背中の手術からまだ完全に快復できてなくて、疲れているよ。 ミックスの制作環境を教えてください これまで作って来たミックスはヴァイナル・オンリーだったが、今回に関してはパソコンで編集したんだ。 ミックスのコンセプトについて教えてください 『Ode』と、アルバム制作時に作ったミックスを組み合わせたものを作りたかったんだ。つまり、これは幾つかのミックスをミックスしたミックスだ。アルバムのインスピレーションとなったものや、アルバムの曲と繋がりを持っている曲を詰め込んだんだ。 『Ode』であなたは、ポスト・レイヴの現状を考察しているように思いました。このトピックのどういう所に惹かれましたか? 『Ode』は3部作の最終章なんだ。『Wasteland』と『Scared』が1作目と2作目だ。この3部作で伝えたかったことは、経済危機のメタファーをさらに掘り下げることだった。「お金/セロトニンを全て失ってしまった後、人はどうするか?」という質問だったら、僕の答えは、「危機後の状態を無意味に祝おうとする」だね。暴利商人たちは急いで以前のステータスに戻ろうと必死になる。僕たちアンダーグラウンドの人間はこの機会を利用して、自分たちのセロトニンが減少し始めた瞬間を示すクレッシェンドやメロディーを忘れないようにするべきだ。 Rolandの名機でプロデュースすることで知られているあなたですが、まだあのマシンには誰も探究していないアプローチはあると思いますか? エレクトロニック・ミュージックにおけるRoland TB-303の使用に関する歴史をたどれば、この質問は自然と回答できるよ。この機械は正しく使用されてこなかったからだ。このマシンはもともとリアルなベースの伴奏を作るためのものだったが、今では形の無いアシッドサウンドを作るのに使用される。エレクトロニック・ミュージックでは、全てのテクノロジーが音楽制作者の表現の手段になる。シンセサイザーを歌わせることも、ドラムマシンを泣かせることも可能だ。 今後の予定は? コラボ作がいくつか予定されている。あとは次のアルバムに向けてスタジオに入るつもりだ。