- アヴァンギャルドなプロデューサーが魅せる、鮮やかなコントラスト
- Mark Fellは昔からダンスミュージックと複雑な付き合い方をしてきた。デュオSNDの活動を通して、彼はなんとかファンキーさを保ちつつも破損したリズムを構築してきた。また、Senate Focus名義ではリズムが裏表であべこべになってる点を除けば、ハウスのクラブバンガーになりうるような楽曲を展開してきた。この矛盾を孕んだアプローチが最も如実に現れたのは、1月に開催されたBerghainのCTMフェスティバルでの彼のパフォーマンスだったかもしれない。獰猛なキックが感覚を鈍らせるほどの反復を繰り返す中、ストロボに照らされた巨大なビニール人形が、下に設置された巨大ファンの風に揺れ、ステージの前を舞った。それが、果たしてクラブミュージックを茶化していたのか、それとも祝福していたのかは解らない。もしかしたら両方かもしれない。どちらにせよ、同フェスの最も話題となったライブであった。
Fellが今回RAのために作ったミックスは、アンビエント、エクスペリメンタル、スポークン・ワード作品を混ぜ合わせた中に、1つ優良ハウス作品を放り込んで仕上げた、印象深いコラージュになっている。
まずは近況報告をお願いします
ストックホルムのEMSで新しい作品を作ったり、新しいインスタレーションを作ったりしていたよ。
ミックスの制作環境を教えてください
ソファに座って、自分のラップトップでDigital Performerを使って作った。
今回のコンセプトについて教えてください
特別にコンセプトは無くて、ただ好きな曲を繋げただけなんだ。強いて言うなら、ある程度似ている雰囲気の楽曲を並べて、1 ヶ所や2ヶ所ぐらいまったく違うタイプの音楽を入れてみた。
ADEのTrouwでのパフォーマンスのインスタレーションはどういったものを考えていますか?
音色に会わせて、レーザーの色をコントロールすることは考えているんだ。あとストロボも使うかもしれない。まだ完全には決まって無いんだ。
Sensate Focusとしてリリースする作品の目標の1つは、“クラブでプレイされること”であると、以前あなたは言っていましたが、色々なDJにプレイされているのを見かけますか?こういった作品は普通のテクノ/ハウスとは違う反応を人々から引き出すと思いますか?
Senate Focusの作品に対する反応というよりは、現存のダンスミュージックの構造に対する反発という側面のほうが大きいように思う。DJに少し使ってもらえているみたいだけど、あまりミックスしやすい、ダンスしやすい音楽では無いようだね。
今後の予定は?
今、ニューカッスルのBaltic 39でのソロライブ用に準備を進めているんだ。あと、ニューヨークのEMPAC (Experimental Media And Performing Arts Center) でレジデンシーが始まる予定だ。
TracklistDaniele Lombardi, Sheila Concari, Sara Bennici - La seduzione (Fela)
Martin Neukom - 18.9
David Behrman - Leapday Night Scene 2
Terry Riley - Purple
Anthony Pateras - Automatic 2
Anthony Pateras - Cellular Cloud 1
Lila, Queen Of The Necrophiles - Interview
Herbert Brun - U-Turn-To
Maryanne Amacher - Step Into It, Imagining
Iannis Xenakis - Taurhiphanie
Daniel Menche - Animality
Agostino Di Scipio - Hörbare Ökosysteme Nr. 2b
Christophe Charles - Unter Den Linden
Ivan The Terrible - My Love (Original Mix)