RA.377 Dennis Ferrer

  • Published
    19 Aug 2013
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    97 MB
  • Length
    01:24:20
  • ハウスの大黒柱が魅せるアンダーグラウンドとオーバーグラウンド
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  • Dennis Ferrerほど見事にメインストリームとアンダーグラウンドの架け橋になっているDJは少ない。20年に及ぶキャリアを通して、彼は常に"Hey Hey"など多くの人に愛されるヒットと、"Son Of Raw"などフロアで盛り上がるキラーチューンを同じようにリリースしてきた。メインストリームやアンダーグラウンドという分類を根本的にしないことで、Ferrerはどちらのシーンからも支持されてきたのだ。彼にとって、中毒性の高いサビを作る事も、ディープなベースラインを作る事も同じだ。2006年に彼が立ち上げたレーベル、Objektivityは「クラシック・ハウスにコンテンポラリーなひねりを加えたサウンド」をモットーに掲げており、The Martinez Brothers、Argy、Andre Hommenといったアーティストを手がけることでこのテーマを体現してきた。Ferrerのもう1つの捌け口となったのがDefectedだが、この集団も異なるシーンを行き来することを得意としている。先月Defectedからリリースされた"Mind Ur Step"はFerrerの久しぶりのリリースであり、ポップよりのスマートなハウスに仕上がっている。 今週末ロンドンで行われるSouth West FourでのFerrerのセットでこの曲がプレイされる可能性は十分あるが、今週のRAポッドキャストではFerrerのカラフルな80分間ミックスの締めに同曲が採用されている。 まずは近況報告をお願いします 夏の忙しいツアースケジュールと、スタジオでの制作を除けば、一応普通の生活を送ろうとしているよ(笑)。もちろんそれは不可能なんだが。Objektivityのリリースのほうも中々良い感じに忙しくなっていて、俺の制作意欲も湧いているんだ。"Mind Ur Step"のダブミックスを新たに3曲リリースしたばかりで、これはAndre Hommen、Nick Curly、そしてOBJ024名義で僕が参加している。 時に予期していない事が起きて、理想の人生の妨げになることもある。ショックを受けて、自分の周りの人々に対する考えが変わるかもしれないし、人生を変えなくてはいけなくなるかもしれない。しかし最近、チャンスを上手く利用する事さえできれば、変化は悪い事ではないと気づいて来たんだ。 制作環境について教えてください ここ、ニュージャージーで 、3台のCDJ 2000でTraktor 2をコントロールして、Pioneer DJM900から直接ミキシングボードへ送って、それをWavelabでレコーディングしたんだ。 今回のコンセプトは? 新譜と旧譜のごちゃ混ぜにしたかった。新曲ばかりプレイするのは好きじゃないんだ。そんなことはできない。プロデューサー視点で他の人の曲を見てしまうからね。新しいからといって何でも良い曲とは限らない。平均的な曲/悪い曲の新譜をかけるよりは良い古い曲ばかりのセットのほうがましだ。そういう意味で、流れに合うと思ったものだけを選んだんだ。 先月、あなたは"Mind Ur Step"の内容について、「愛する人々を踏みにじらないよう、この業界の人々は気をつけるべき」という事がテーマだと言っていましたが、どういう事ですか? 正直に言おう。プロデューサー/DJがある程度の成功を手にすると、毎日がファンタジーの世界だ。リアルじゃなくなる。過去の自分、そして家に帰った時の自分のみが現実になる。俺等みたいな根がナルシストな奴らがこの世界で栄光を手にしてしまうと、周りが見えなくなるんだ。だから俺等みたいな人と一緒に人生を共にしたいと思ってくれる人なんて、特別な人なんだ。しかし自己陶酔してしまってそれに気づかないんだ。最終的には、俺たちみたいな人の側に居てくれるような人の心を踏みにじってしまう。そしてあたかも俺等の側にいることは特権かのように振る舞ってしまう。 大半の時間はツアーをして、スタジオで過ごして、他のビジネスに手を出して、友達と過ごして、そしてしまいには、ギグで疲れて休みたいだなんて。自分中心に世界が回ってると思ってしまうんだ。愛する人のために使う時間はいつだ?"Mind Ur Step"(足元注意)はそれを思い出させる曲さ。“いつも飛行機、電車、車の中 / 行ったり来たりを繰り返す / 気にかける事はあるかい?”人々に問いかけたいことはこうだ。「本当に心から愛してる人がいるなら、ちゃんと気を使ってあげているか?」 4、5年前と比べるとリリース量が減ったように思えますが、最近は慎重にリリースをするようになりましたか? (笑)生半可な作品をリリースして市場を溢れさせてしまうことはしたくないのさ。考え方がすこし古くさいのかもな。20作のまぁまぁの作品をリリースするより、1枚良い作品を出したほうが人々の注目が集まると思うね。 今後の予定は? この世には変わらないものもある。俺は今まで20年間やってきたことを、今後もずっと続けていくよ。曲を作ることさ。なぜだって?それが俺の人生だから。