RA.368 Luke Hess

  • Published
    17 Jun 2013
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    92 MB
  • Length
    01:19:45
  • アナログとデジタルの邂逅、デトロイトにて
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  • 様々な音楽スタイルが産まれては消えて行くが、デトロイトはブレることなく前進を続ける。Luke Hessが良い例だ。モーター・シティ出身の彼は、デトロイトのアンダーグラウンドシーンにどっぷりと浸かって育ち、2000年代半ばごろから、それまで培ってきた音楽の知識を生かして制作したEPを海外レーベル(Kontra-Musik)と国内レーベル(FXHE。Omar-S以外で数少ないレギュラー)の両方からコンスタントにリリースするようになった。流行を追いかけることはせず独自のダビーなサウンドを磨く彼は、去年、最高傑作と言えるセカンドフルアルバム、『Keep On』をFXHEからリリースした。スタジオでの経験豊富な彼は、長年の友人であるOmar-Sの『Thank You For Letting Me Be Myself』の"I Just Want"のミックスダウンも手がけている。 アトモスフェリックで冷たいダブ・テクノに、ダブ・テクノらしからぬ弾力性のあるリズムを組み合わせる彼らしい趣向は、彼のDJプレイでも健在であり、今回のRA.368では多様な質感のディープテクノを行き来する。以下のインタビューでHessが語っているように、このミックスは選曲だけでなく彼の問題提起にも注目すべきだ。 まずは近況報告をお願いします 最近はずっとスタジオにいて、ソロ作やコラボ作を進めていた。音楽の価値観が近くて、お互いリスペクトし合えるアーティストとコラボできるのは最高だよ。現在はG-manとの作品、そしてSteve O''Sullivanとの作品を作っている。俺のレーベルDeepLabsからリリース予定だ。 あと、Brian KageとのReference名義の新作も作っているんだ。これはケルンのレーベル200 Blackから出る。それと、レーベルMinimoodのためにSascha Diveとのプロジェクトをスタートしたんだ。更に、先週末Steve Hitchellのスタジオに遊びに行って、アナログ機材で遊んでいた。Gospel Of Deepというプロジェクトを2人でやっているんだけど、これはとてもフレッシュで心のこもったものになりそうだ。もちろん、Omar-Sと一緒にアイディアを共有しあったりもしているよ。彼は俺にとってとてつもないインスピレーションの源だ。最後に、Finale SessionsとEchocord Colourから最近アナログをリリースしたから、まだチェックしていなかったら是非手に取ってみて欲しい。 ミックスの制作環境について教えてください ミックスは自宅で制作したんだ。前半はアナログのみで、機材は2台のTechnicsとDJM-600だ(ああ、ミキサーを買い替えたほうがいいのは解ってる)。後半は、4代のタンテとTraktorを使って制作した。そしてミックスの真ん中の0.000000000000000001秒ぐらいを、Abletonで繋ぎ合わせたんだ。 ミックスのコンセプトについて教えてください コンセプトは、アナログDJとデジタルDJの対立に終止符を打つことだ。 アナログは大好きさ。今でも買うし、ギグでも使う。それは変わらない。レコードでしっかりとミックスする技術を習得することは重要だと思うんだ(デトロイトでDJとして尊敬されたかったら、必須条件だった)。EQを使ってスムーズにブレンドすることや、フレージングを理解することも重要だし、レコードを出す上でのレーベルやアーティストの苦労をリスペクトすることも大切だ。しかし、俺はTraktorも使うし、デジタルでDJをやることも大好きだ。アナログではできないことが可能になる上、仕上がったばかりの新曲をすぐにプレイすることができるし(CDJをあまり使いたくないからね)、2つ以上の曲を重ねたりすることもできる。 このミックスが、アナログ vs デジタル論争を終えるだろうか?おそらく、そんなことは無いだろう。しかし言いたいのは、デジタルDJはもっとアナログを愛すべきだ。人生が変わると思う。そしてヴァイナルDJは、クラブの不十分な機材に頼らず、革新的なDJプレイに挑戦しようとするデジタルDJをリスペクトするべきだ。ただSyncボタンを押して、2曲だけをミックスして、手を上げて目立とうとしているだけのデジタルDJじゃない限りはね。 ダブ・テクノは、過去にしがみつきすぎているという批判もあります。このサウンドを前進させようとしているプロデューサーもいると思いますか? なぜ俺がダブ・テクノのプロデューサーだと言われるのかよく解らないんだ。人を勝手に特定のジャンルに当て嵌めておけば、理解した気になって安心して夜眠れるんだろうね。しかし俺の最新のアルバム、FXHEから出した『Keep On』はテクノアルバムだった。もちろん、「ダブ」の要素もあっただろうが、主にデトロイトで培ったものが基盤になっていて、ダブ・テクノではないんだ。 もちろん、ダブ・テクノを新しい方向へと押し進めようとしているアーティストはいるし、ダブ・テクノのレコードも買っている。しかしそもそも前進とは、過去とは何だろう?音楽はアートであって、アートに時間は存在しない。俺のルーツはデトロイト・テクノであって、それが自分のサウンドだと思っている。何せ、デトロイト出身でテクノを作曲しているわけだからね。デトロイト・テクノのサウンドは多岐に及ぶと思うんだ。音楽をカテゴライズしてレッテルを貼ることは、あまりするべきではないと思う。好きなサウンドを素直に楽しむべきだ。 数年前、あなたは極力簡素なサウンドで表現することを追求したいと語っていました。『Keep On』では、その領域に到達したと感じましたか? 俺にとってシンプルなサウンドは、音を詰め込みすぎないで、美しい音をそのまま生かすことなんだ。『Keep On』では、どれだけシンプルに作ることができるか自分を試したんだ。シンセサイザーやドラムマシンの最高の音を探し当てて、基礎的な要素でダンスミュージックを作曲して、ソフトウェア・シーケンサーを使わずに、ミキシング・デスクで丁寧に全てをミックスしていったんだ。 求めていたことは、全てあのアルバムで実現することができたと思っているよ。Omar-Sが俺のビジョンを理解してくれて応援してくれたことが嬉しかった。次の挑戦はこうだ。ピュアな閃きをすぐに形にすること、そして最初のインスピレーションを崩さないで音のあらゆる特徴を強調するようにエンジニアリングすること。音楽は終わりの無い冒険だ。 今後の予定は? 自分のレーベルでソロ作や他のアーティストの作品をリリースしていくつもりだ。あと、DJとライブのギグがヨーロッパで4つある。ヨーロッパでもうちょっとギグを増やすために短期的にヨーロッパに引っ越すかもしれない。上手くいけばね!
  • Tracklist
      Theorem - Shift Marco Shuttle - … That's The Point Cosmic Metal Mother - Time Is Now (Fingers Dub Mix) Mike Huckaby - Sandcastle Ron Jason - Cosmic Paradise (Larry Heard Underground Remix) Choice - Acid Eiffel Jesper Dahlback & Sebastien Ahrenberg - My World (Night Drive Mix) Underground Resistance - Afrogermanic Visitor feat. Mark Broom - Stop The Music Robert Hood - Wandering Endlessly Mike Parker - Inversion 6 (Donato Dozzy Remix) Slap Lovers - Oberlead (Marco Zenker Remix) DJ W!LD - Dream Of Me Petar Dundov - Lily Wasp Ness - Diagnostic Imaging Conforce - Stop Hold Iori - Magnetic Rino Cerrone - Rilis 6 Octave One - Terraforming Alexander Ross - Drift Oasis - Oasis One Luke Hess - Reflections