RA.367 James Holden

  • Published
    10 Jun 2013
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    90 MB
  • Length
    01:18:30
  • Border Communityのボスがカムバックを果たす
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  • James Holdenのファンにとってここ数年はさびしいものであった。2006年にデビューアルバム『The Idiots Are Winning』をリリースして以来、このUKのプロデューサーがアウトプットしたものと言えば、DJ Kicksのミックスと、Kate Waxの2011年作『Dust Collision』ぐらいだ。彼はその間、Border Communityの主宰者として、そしてDJとして忙しくしていた。Holdenのセカンドアルバム、『The Inheritors』のリリースが発表されると、彼が戻って来たとファンは喜んだ。作品数は少なくとも、彼がエレクトロニック・ミュージック界の最も才能溢れるプロデューサーの1人であるという評判は揺るがなかった。2000年代半ばには名曲"A Break in The Clouds"や、Nathan Fakeの"The Sky Was Pink"のリミックスなどを手がけ、大胆にメロディやグリッチを追求し、Border Communityとしては似ている感性を持ちつつも個性的なアーティストを世に輩出し、ファミリーを築いて来た。 Holdenは60年代や70年代のドイツのエレクトロニック・ミュージックのパイオニアたちに多大な影響を受けており、『The Inheritors』はTangerine DreamやCanといったクラウトロック・アクトのスピリットを体現している。今回のRA.377はアルバムに付随する形で作られ、アルバムの曲に何らかの形で影響を及ぼした楽曲を集めている。 近況報告をお願いします 相変わらずさ!アルバムのリリースに向けて動いていたり、DJしたり。アルバム曲を中心としたオールナイトのプレイを最近始めたばかりなんだ。そのための準備に凄く時間がかかるんだが、楽しいよ。 ミックスの制作環境を教えてください 自分のスタジオでTraktorと、カスタムしたDOWOのコントローラー、ちょっとクソなAllen & Heathのミキサー、そしてStrymonのテープ・ディレイ・ペダルを使用して、全てTL Audio deskとDrawmerのチューブ・コンプレッサーに通した。真空管を通してDJをするのは新しい試みで、サチュレーションで楽しんでいるのは聴けば解ると思うよ。 ミックスのコンセプトについて教えてください アルバムに付随したものを作りたかったんだ。アルバムの世界観の別の側面を表す曲とか、アルバムの曲をインスパイアした曲(あるいはアルバムの曲をより理解しやすくするような曲)など。 ニューアルバムは「Ceilidhの音楽、 五音音階(ペンタトニックスケール)、古代の異教儀式」といったものに影響を受けたと語っていましたが、説明していただけますか? アルバムが生きる世界を構築する上で、そういった古い概念や美学を用いて、音楽歴史に当てはまるよう進化させ、アルバムを模倣作品ではなく、しかしアンチ・モダンにするためのスタート地点にしたんだ。僕はDJするようになり、心が解放される魔法のような儀式的空間であるクラブは、音楽鑑賞の最高の場所であるとずっと思ってきた。 Ceilidhのヴァイオリン楽曲と、バルトークの『Romanian Folk Dances』の楽曲が、僕がヴァイオリンで弾いた少ない楽曲のうち印象的だった2つだ。どちらも洗練されすぎてない、リアルさがあるんだ。大きな、軋む、オープンストリングのフィフスコードとか、こするような音もあってすごく影響を受けている。あと、シーケンス/シンセものにはクロス・モジュレーション・ボイスのポリフォニックシンセを使った。シンプルな五音音階のほうが良く聴こえるんだ。 William Goldingの小説からタイトルを引用したのはなぜですか? あの小説やGoldingが大好きなんだ。そのタイトルをつけた曲ができた後、それをタイトルにようと思ったんだが、アルバムのコンセプトにも一致していると感じたんだ。小説では、進化の過程で“失われた”種族に焦点を絞るんだが、人間よりその種族に共感してしまうんだ。このアルバムはパラレルワールドになっていて、この世界では60年代、70年代に繁栄した音楽が、その後登場した機能的でパンチの訊いた、ダイレクトな音楽に居場所を奪われることなく、進化を続けたという設定なんだ。非競合的な概念のユートピア、ってとこだ。 今後の予定は? 解らないね。このアルバムを完成させてからとても開放的な気分で、パワーがみなぎっていて、何でも出来る気がしている。物事がどういう展開をするのか楽しみだ。Barbicanでのライブ(そしてその前のCaribou Vibration Ensemble)をやってから、今後もそういったタイプのライブを続けようと思っているよ。非常に楽しめたからね。
  • Tracklist
      Animal Collective - Pride and Fight Sidesleeper - Monument Peter Gordon & Factory Floor - Beachcombing Holden - A Circle Inside A Circle Inside Craig Leon - ? Ame - Erkki Issa Bagayogo - Kouloun Torn Hawk - A Piece Of The Story Andy Stott - Luxury Problems 2562 - Nocturnal Drummers Jonas Reinhardt - Semazen Salem Nathan Fake - Fortunebrew Atoms For Peace - Before Your Very Eyes... Chris Carter - Interloop Martial Canterel - Phantom Holden - Rannoch Dawn (tool) Pharaoh Sanders - The Gathering