- ルーマニアの腕利きによるミニマルなサウンド
- ルーマニアのハウス・ミュージックというと、真っ先に以下の3人のDJが思い浮かぶ。Rhadoo、RareshとPetre Inspirescu。しかし深く掘り進んでいくと、この抑制されたミニマル主義的サウンドのファン層以外にはあまり広く知られていない、敏腕DJたちが沢山いることが解る。こういったDJたちは、たまに外国でプレイする以外は基本的にルーマニア内でギグをこなしている。彼らがスピン(そして制作)する音楽はとても高水準であり、長尺のDJプレイや高音質のサウンド・システム向けに構築される綿密でグルーヴ主体のトラックを好んでかける傾向にある。
そういったアーティストのひとりが、Herodotである。Piticuと共にレーベル、Unanimを主宰する彼は、ここ10年ほど地元ブカレストで活動し、市内の様々なクラブで前座として、ときにヘッドライナーとしてプレイするDJとして尊敬を集めている。彼のスタイルは陶酔的で抑制的であり、テクニカルなロングミックスと、深い時間帯のセットを得意とする。今週のポッドキャストでは、そんなHerodotが活躍するシーンの魅力が凝縮されている。パーカッションが揺れ動き、ベースラインが満ち引きを繰り返すが、グルーヴの安定感は抜群。忘我の音楽だ。
まずは近況報告をお願いします
今年はずっとDJしていたよ。最近初めて北米と南米にツアーをすることができて、うちのシーンの新しい一面に気づくこともできた。最近はスタジオを少し離れて、自分のメインであるダンスフロアに専念していたんだ。
ミックスの制作環境を教えてください
とある水曜の夕方、Club Edenにて、Sunriseエージェンシーの友人達がSNRS48のパーティーのチケットを販売していた間、フロアでライブテイクを録ったんだ。
ミックスのコンセプトについて教えてください
実のところ、アイディアなしでスタートしたんだ。ワイン1杯と、いくつか選んでおいた曲があった。ポッドキャストやイベントでやるミックスをあまり事前に決めつけたくないんだ。プランがないことがベストプランだ(少なくとも俺には)。自然じゃないと、フィーリングが失われてしまうんだ。
あなたは初期からSunwavesフェスティバルに出演しています。このギグからどういったことを学んできましたか?
Sunwavesは2回目か3回目からプレイしてきた。このイベントにはとても思い入れがあるんだ。このパーティーで、世界中の友達と一度に会える。Sunwavesがおそらく毎年のギグの中でも、一番大変だね。とてもプレッシャーがあるし、毎回いかに多く音楽を見つけて、新しい手法で、人々の心に残る音楽旅が提供できるか、ということへの挑戦なんだ。
今後の予定は?
この質問に答えてからは、犬の散歩をする予定だけど、訊いていることはそういう事じゃないよね?次は「Unanim 003」のリリースの準備を進めることと、制作も少ししたい。あと、ぶっちゃけると、そろそろ旅行もいいかなって思ってるんだ。
TracklistVoigtmann - 5000 Shades
Berg - Tau
Ion Ludwig - Alpha Changes
Vedi - Goji (Ody Arts Edit)
Lumieux - Miroir
Ion Ludwig - Date The Save
Suma - Altctrl
Seuil - Slipentoule
Triptil - Robbin
Shadee - Deep Inspiration
Priku - In Padure La Baneasa
Christopher Ledger & Soms - Any Homothety Is Invertible