- Underground Qualityの新メンバーが届けるディープでグルーヴィーなサウンド
- Dana Ruhは静かなる成功者だ。ヒットを飛ばしたことこそ無いものの、ドイツ人DJの彼女がこれまで出してきた作品は高く評価されてきた。2007年よりRuhがリリースしてきたディープでグルーヴィーなハウス作品を、数ヶ月レコードバッグに入れ続けていたDJも多いことだろう。そして、彼女が主宰するレコードレーベル、Brouqade Recordsからリリースされたレコードにも、同じことが言える。同レーベルは、Ruh自身の作品はもちろん、Benjamin Fehr、Anthea、Danilo Schneiderらのレコードもリリースしてきた。去年リリースされた、パーカッション・ツールとして素晴らしいオリジナルとFred Pのリミックスを収録した「MAWAN」など、Ruhのベスト作もBrouqadeからのリリースに多い。
それ以外では、Barraca、Buzzin' Fly、Perspectiv Recordsといったレーベルから彼女はリリースを重ねてきたが、それだけでなく、ベルリンのDJ/プロデューサーAndré Galluzziとの仕事も彼女のキャリアにおいて重要な経歴だ。2人はArasというレーベルを共に運営し、同レーベルが出した4枚のリリースの内2枚を制作し、Ostgut TonからEPも出している。彼女の音楽はベルリン外の大物達にも評価されており、イビサでのCocoonのパーティーのレギュラーを務めるなど、DJとしても国境を跨いで活躍中だ。そして、彼女の待望のデビューアルバム『Naturally』が、Jus-Edのコネチカット拠点のレーベルUnderground Qualityから今月リリースされる。
RuhのRAポッドキャストとニューアルバムを交互に聞くと、現在彼女はとても明るくてクリエイティブな領域に居ることが解る。どちらもRuhらしい深みがあるが、同時に、軽やかさと暖かみに包まれているのだ。
まずは近況報告をお願いします
とても楽しかったイタリアでのDJギグから帰って来たばかり。最近はリミックスや自分のための曲など、色々制作していたわ。とにかく、人生を楽しんでる!
ミックスの制作環境について教えてください
私のスタジオで、ターンテーブル、PioneerのCDJ一台、そしてAllen & Heathのミキサー、というベーシックな環境で作ったわ。
ミックスのコンセプトにつして教えてください
実は、とくにコンセプトは無くて、個人的に良いと思うトラック、DJで良くかけているトラックを集めただけ。新曲もあれば、いつまでも色褪せない古い曲もある。制作においてもDJにおいても、私は幅広いタイプの音楽に影響を受けているから、それを表現したかったわ。
どういった経緯でUnderground Qualityからアルバムをリリースすることになったのですか?
Jus-Edの提案で実現したわ。私は以前からたくさん曲を制作しては、ハードディスクに保存していた。ある程度たまって、人に聴いてもらいたいと思うようになったから、ためしに2枚のCDを焼いてEdに送ってみた。彼は音楽に対して寛容的だし、売れる音楽、流行ってる音楽といったものに影響されていないから、彼に送るのが良いと思った。数週間後、彼からメールの返事がきて、「君の音楽への気持ちはこうだ」って書いてあって、私のトラックをたくさんかけてくれたラジオ番組へのリンクがあった。とても興奮したね。去年、Sonarで会って、その後ベルリンでも会った。彼とスタジオに入って私の音楽を全て一緒に聴いて、その後彼が「アルバムを作ろう!」と言ってくれた。
曲を制作していた時、何か目指しているものはありましたか?
これらの曲を制作していた時は、アルバムとしてリリースする予定はなくて、ただ自分のために作っただけだった。だからリリースを考えずに、自然と作ることができた。私の個人的な目標としては、制作した瞬間をありのままで切り取って、あまり深く考え過ぎたり、後で削除したりせずに、そのままの形で残したかった。
今後の予定は?
今夏にいくつか楽しみなギグがあって、初めて日本でプレイする予定。あと、ベルリンのClub der Visionäreでのマンスリーイベントも楽しみだし、レーベルメイトたちと一緒にBrouqadeの運営も今後頑張るつもりだわ。
TracklistSTL - Disconnected
Van Bonn - Baumgartner
Nyra - Diagonal State
Dana Ruh - The Wish You Told Me
FP 197 - Comes With Fries
Mai Hai - Vrajitoroo
Pantal - Story 007
Jesus The dancer - TKolai
Panash - Cheval (Przewalski's Eastern Bounce)
Dorisburg - Smuts
DJ Jaz - Skyler -
Lost Evidence - Dilated Pupils (unreleased)
Divers - Diuasiv (unreleased)
#####. 1 - Rush Hour
Chevel - Harsh Times (edit)
Phil Kieran - Getting Away (Ryan Elliott Remix)
U.1.1 - Miltiades