Published
Fri, Jan 22, 2021, 08:30
- 全16曲収録のコンピは、大阪のレコードショップRare Grooveの佐藤憲男とリベレーション・タイムの谷口英司がセレクトした。
Music From Memoryが、最新コンピレーション『平成の音 - 日本のCD時代のレフトフィールド・ポップ（1989-1996）』の詳細を発表した。
全16曲収録の本作は“レフトフィールド・ポップス”と銘打ちつつも、オルタナティヴな電⼦⾳楽、クロスオーバー・ミュージックなどジャンルに属さない先進的な⾳楽にフォーカスしている。細野晴臣（写真はLove, Peace & Trance）をはじめ、清水靖晃や日向敏文といった近年再注目されている日本人作曲家の作品が含まれ、井上陽水の楽曲“Pi Po Pa”（細野が編曲を担当）はオフィシャルとして初のアナログ化となる。
本作に収録されている音源はすべて、1989年から1996年までにCDでリリースされたものだ。ライナーノーツには、「90年代初頭、CDは主流メディア・フォーマットの座をアナログ・レコードから完全に奪取した。その後、サブスクリプションの登場によってCDが衰退の一途を辿るまでのあいだに、おびただしい数の音楽がメジャー・レーベルのみならず多くのインディペンデント・レーベルからCDでリリースされている。アナログレコードへの偏愛はさておき、音楽自体に興味をかたむければ、それは宝の山ということになる」と綴られている。
本作のキュレーターである「谷口英司と佐藤憲男は、Chee Shimizuのように地元のレコードショップで時間を存分に費やし、レコードを掘り出すために日本中を旅して、今では世界中で愛され、求められている日本のレコードの数々を、いち早く発掘し、紹介」してきたと、プレスリリースでは説明。2人は「YouTubeのアルゴリズムやヴァイナルのリイシューによって、そのような音楽が世界的な意識の中に浸透し、その需要と希少性が高まってきため、最近はCDに目を向け始めた」のだという。
AZこと谷口英司は、⼤阪のレコードショップ、リベレーション・タイムのオーナーであり、DJとしても活動。2019年には『和レアリック・ディスクガイド』、『WA B・O・O・G・I・E』（共に共著）を出版した。一方のNORIOこと佐藤憲男は、同じく大阪のレコード・ショップrare grooveのオーナーであり、DJ。2020年に開業したACE HOTEL京都の客室の和物レコードのバイイングも担当している。2人は2019年より本作の企画、ライセンスの取得に取り掛かり、約1年半を掛けてコンピーレションを完成させた。2人の希望により、前述のライナーノーツはChee Shimizuが執筆した。
Music From Memoryは先日、Yu Suのデビューアルバム『Yellow River Blue』を共同リリースした。また、12月にレーベル50作目として登場したコンピレーション『Virtual Dreams』は、RAのレコメンドスタンプを獲得している。
Dream Dolphinの“Take No Michi”は以下で視聴可能。
Tracklist
A1 佐藤準 - 楼蘭 Lorang
A2 村上フミヒロ - Miko
A3 Love, Peace & Trance - Yeelen
A4 横川理彦 - Stop Me
B1 橋本一子 - L'ete
B2 井上陽⽔ - Pi Po Pa
B3 野中英紀 - Phlanged Vortex
B4 喜納友子 - Ink
C1 Adi - Co-cu-u
C2 シャカラ - Night In Aracaju
C3 Poison Girl Friend - Nobody
C4 Dream Dolphin - Take No Michi
D1 桜井圭介 - Harai
D2 石黒浩⼰ - Unity
D3 Dido (Shizuru Ohtaka & Michiaki Kato) - Mermaid
D4 菊池圭介 - Retro Electric
CD版のみ収録
・Synagetic Voice Orchestra - A Tale
『平成の音 - 日本のCD時代のレフトフィールド・ポップ（1989-1996）』は、Music From Memoryより2021年2月28日に発売予定。
