GAIKAがロンドンのホームレス支援団体と奴隷制度との関係に着目した新プロジェクトを始動

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  • 10月はUKの黒人歴史月間。インスタレーションとEP、ライヴパフォーマンスからなるプロジェクト『A New Dawn-The Era Of Reclamation』を発表。
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  • GAIKAが、ロンドンのホームレス支援団体としても運営されているソーホーのメンバーズクラブ、The House Of St Barnabasとコラボレーションし、奴隷制度に関する新たなアート音楽プロジェクトを発表した。 UKの黒人歴史月間でもある今月始動する本プロジェクト『A New Dawn-The Era Of Reclamation』は、The House Of St Barnabasが持つ植民地政策の過去に着目したものだ。発端は、同チャリティ団体の職員であるGillian Jacksonが、この建物が18世紀の奴隷所有者Richard Beckfordによって建てられたという事実を発見したことだった。Beckfordは、ジャマイカでJacksonの先祖を奴隷にしていた人物と見られる。 同じく先祖がBeckfordの奴隷だったというGAIKAは、今回のプロジェクトに3つのアート作品を提供する。まずは同団体の建物の一室で、『Flight Recorder』というインスタレーションをホストする。航空機のブラックボックスに見立てたTascamのテープレコーダーを設置し、ボックスは鑑賞者が触れる場所によって異なる音を発する。そのサウンドは録音され、GAIKAがサンプル音源として使用、後にEPとしてリリースされるという。また、年内には同団体のチャペルでライヴパフォーマンスも行われる。 「音楽は、奴隷制度から現代に至るまでの黒人の体験の中で、重要な役割を果たしてきました」と、The House Of St Barnabasのエンゲージメント・ディレクターであるGillian Jacksonは語る。「そして音楽は本質的に記憶と結びつくものです。GAIKAはこれらの新しいレコーディングを、彼のストーリーを伝え、記憶、フライト、そして黒人たちの旅路というアイディアを提起するために使用します」 「まるで俺たちが奴隷制度の話をしてはいけないことになっているようだ。もし話をしようものなら対立的だと呼ばれるリスクがある」と、GAIKAはGuardianに語った。「俺たちはこういうことについて議論する必要がある。あるいはもっと先に進んで、不平等や不均衡を改善しようと努力する必要がある。俺が望んでいるのは、局面を少しだけ変えること」 GAIKAとThe House Of St Barnabasは、先祖がBeckfordの奴隷だった人々にプロジェクトへの参加を呼びかけている。『Flight Recorder』は2020年12月まで展示される予定だ。 1862年にチャリティ団体としての活動を開始したThe House Of St Barnabasは、人々がホームレス状態から脱却し、仕事を見つけるのを支援している。オフィシャルサイトによると、2013年以降は「公平で平等な社会づくりに投資する」人々のためのプライベート・メンバーズ・クラブとしても運営しているという。現在の所属メンバーには、Gilles Peterson、Jarvis Cocker、Rob Da Bankらが名を連ねている。 Photo credit: Kay Ibrahim