FaiticheからJan JelinekとUrsula Bognerによる7インチ作品がリリース

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    Thu, Aug 31, 2017, 03:23
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  • Jelinekがフィールド・レコーディングに主軸をおいたG.E.S.名義で新作に登場。
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  • Faiticheから、Ursula Bognerの「Winkel Pong」と、レーベル主宰のJan Jelinekによる「Uguisubari」の2作品が今月リリースされる。 Jelinekは「Uguisubari」を、フィールドレコーディングに焦点を当てたプロジェクト、Gesellschaft zur Emanzipation des Samplesの略であるG.E.S.名義で制作。本作は、”「Uguisubari」を手始めに、音響的な監視の歴史的システム”に関連した作品をリリースしていくという、Acoustic Surveillanceシリーズの第一弾となる。タイトルの「Uguisubari=鶯張り」とは、日本のお寺やお城に見られる、上を歩くと床がきしみ音が鳴るようになっている廊下のこと。曲者の侵入を知るための警報装置の役割を担っていたとされている。 「2014年に数ヶ月日本に滞在していた時、京都の二条城と南禅寺にある鶯張りの廊下をマイクでレコーディングする機会がありました。その時、京都のゲーテ・インスティトゥート(ドイツ文化センター)の地下にあった僕の簡易スタジオで、オシレーターとオーディオ・サンプラー、キーキーきしむ床板の音源、という同じサウンドソースを用いて多数の作品を制作しました」と、Jelinekはコメントしている。 一方の「Winkel Pong」は、サウンド・アーティスト/研究者の故Ursula Bognerによる3曲を収録している(この名前はJelinekの別名義という噂もある)。Jelinekは2008年に1枚の作品と共にレーベルFaiticheを設立。その作品とは、1968〜88年の間にレコーディングされたというBognerのコンピレーション作品で、彼女の人生の物語を綴ったライナーノーツ付きでリリースされていた。レーベル曰く、この新作7インチに収録の音源は、そのコンピレーションのものと同じテープのアーカイヴから生じているという。ベルリン拠点のサウンド・アーティストLucrecia Daltが、そのコレクションから3曲を選び、今作のためにエディットしたという。 クリップはこちらで試聴可能。 Tracklist Gesellschaft zur Emanzipation des Samples - Uguisubari 01. Nijo-Jo 02. Nanzen-Ji Ursula Bogner - Winkel Pong 01. Atmosphärische Energie 02. Winkel Pong 03. Feldspat 「Uguisubari」と「Winkel Pong」は、Faiticheから2017年9月8日発売予定。
RA