Vladislav Delayの最新アルバム『Visa』が、11月にリリースされることが決定した。
Moritz Von Oswald Trioの一員や、自身が中心となったVladislav Delay Quartet、そしてソロ名義での活動など、DelayことSasu Ripattiは多産なアーティストである。しかしこのフィンランド人アーティストは、Chain ReactionやMille Plateauxといったレーベルからのリリースが出世作であったのにも関わらず、ここ10年以上はアンビエントミュージックを作っていなかった。最新アルバムは、そのアンビエントミュージックの作品であり、あるトラブルがきっかけとなって生まれた。今年はじめ、Ripattiはアメリカ合衆国への入国を拒否され、ツアーをキャンセルせざるを得なくなってしまった。しかし彼はこの事態を、時間がたっぷりできたと前向きに捉えたのだ。彼はこう言った。「バルブが外れて...僕はパイプから出てくるものを集めたんだ。」2週間で完成したという『Visa』は、ビートレスでアナログ、そして「良いサウンドシステムで大音量で聴く為の作品」とのことで、Delay自身が運営するレーベルRipattiからのリリースとなる。
『Visa』の制作秘話に興味をそそられた我々は、Ripattiに更なる詳細を尋ねてみた。USビザを拒否された時、あなたの最初のリアクションはどんなものでしたか?
今回のケースの場合、いつが“最初”だったのか説明するのはちょっと難しいかもしれません。最後の最後までどうなるかわからなかったので。日本へ行く予定だったんですが、USビザが必要だったんです。日本には結局ビザ無しで入国することができました。だいぶ疲労困憊しましたし、腹立たしい経験でした。理由もなしに入国を拒否されるなんて、ひどい話です。
以前に同じような事が起きたことは?
ありません。あんなのは初めてでした。
ビザを拒否された時の感情というのは、アルバムにも反映されているのでしょうか?
少しはされているでしょうが、そんなに多く反映されてはいないと思います。全く予定のない2週間という時間ができたのが僕にとって大きかったです。本当に、何をすればいいかアイディアも浮かばなかった。始めのうちは、少し恐いくらいでした。
アルバムは2週間で録音したそうですね。それって結構短い作業期間だと思うんですが、あなたにとっても今回は例外ですか?
えっと、その2週間の間には素材を録音したっていうだけなんです。その後にレコーディングし、手を加え、そして最後のミックスをしています。でも、それを含めても、今までの中で1番早く、すんなりと完成したレコードかもしれないですね。
現在以下のSoundCloudプレイヤーで、アルバムのプレビューが試聴可能だ。
Tracklist
01. Visaton
02. Viaton
03. Viisari
04. Vihollinen
05. Viimeinen
『Visa』は、Ripattiより2014年11月の発売予定。